
カルタヘナ市、2026年9月6日 — コロンビア北部ボリバル県の県都カルタヘナ市にあるバー「Alquímico(アルキミコ:「錬金術的な」の意)」が8月27日、世界の優れたバーを選ぶ「The World’s 50 Best Bars」の「Michter’s Art of Hospitality Award 2026」を受賞した。19世紀に建てられた3階建て邸宅を利用した同店では、毎晩数十種類のカクテルを提供するが、それらに共通する「材料」がある。それはホスピタリティだ。
「私たちにとってホスピタリティとは、愛を込めて客をもてなし、何かを感じてもらうことです」。運営責任者のミゲル・カスティージョ氏は、単なる接客を超えた理念だと説明する。
こうした「もてなし」の精神は、客への接し方だけにとどまらない。Alquímicoは各地の生産者や地域社会とのつながりを重視しており、カクテルやベジタリアン料理には、コーヒー産地キンディオ県フィランディアの山間部からカリブ海地域モンテス・デ・マリアまで、国内各地の食材を取り入れている。さらに、客に食材の産地を知ってもらうことも大切にしている。一杯のカクテルを楽しむことが、その食材を生み出す地域の社会プロジェクトへの支援にもつながるためだ。
Alquímicoはエンターテインメントの場にとどまらず、カルタヘナでは社会的に弱い立場にある若者を対象とした教育活動、キンディオでは植林などの環境活動にも取り組んでいる。従業員が身につける首飾りは先住民エンベラ・チャミの人々が手編みしたものだ。
創業者のジャン・トリン氏は、ベトナム系フランス人のエンジニアで元バックパッカー。2013年にカルタヘナを訪れ、その美しさと混沌に魅了された。先駆的なバー「Laboratorio(ラボラトリオ:「実験室」の意)」を開いた後、2016年、歴史地区のコレヒオ通りに残る古い邸宅を改装してAlquímicoを創業した。夜になると街全体が活気づくカルタヘナで、「愛でもてなす」一杯を提供し続けている。(EFE)
Alquímicoの店内。歴史ある建物を生かし、各階に異なるコンセプトの空間が設けられている。
(Alquímico公式Instagramより)
カリブ海に面するカルタヘナは、スペイン植民地時代の城壁や要塞、色鮮やかな建物が残るコロンビア有数の観光都市です。旧市街などを含む「カルタヘナの港、要塞群と建造物群」は1984年、ユネスコの世界遺産に登録されました。
Alquímicoの社会活動について詳しくは、公式サイトおよびFundación Alquímico(アルキミコ財団)のウェブサイトで紹介されています。(編集部)
