第7頁 ラパスの名物パン「マラケタ」 無形文化遺産登録目指す【ボリビア発】

ラパス市、2026年7月6日 —ボリビアのパン職人団体が、ラパス市の名物パン「マラケタ」のユネスコ(国連教育科学文化機関)無形文化遺産登録を目指す取り組みを始めた。マラケタは市民の食卓に欠かせない存在で、ボリビアの食文化とアイデンティティーを象徴するパンとして国内外への認知拡大を図る。

表面は香ばしくパリッ、中は軽くふんわりとした食感が特徴のマラケタは、小麦粉、水、塩、イーストだけで作られるシンプルなパンで、レンガ造りの耐火窯で焼き上げる伝統的な製法が受け継がれている。職人らは、窯の扱い方に加え、標高約3,600メートルに位置するラパスの気候や水も独特の風味を生み出す重要な要素だと語る。

その起源には諸説ある。1908年にボリビアへ移住したギリシャ人パン職人が伝えたとする説や、1920年代にラパスへ渡ったデンマーク人のパン職人兄弟が考案したとする説が知られている。また、「戦場のパン(パン・デ・バタージャ)」の愛称でも親しまれる。1932~35年のチャコ戦争で兵士の食糧として用いられたことに由来するとの説があるほか、1980年代のハイパーインフレによる食料危機では、政府がアルゼンチン産小麦粉を輸入して生産を維持し、多くの市民の暮らしを支えたことから、この呼び名が定着したとも言われている。

マラケタは2006年にラパス県の文化・歴史遺産に指定され、2024年にはラパス市条例で文化遺産として保護されるとともに、7月6日が「マラケタの日」に制定された。今後は国の文化遺産指定を経て、ユネスコ無形文化遺産への登録を目指す考えだ。(EFE)

写真:Meibit / CC BY-SA 3.0

今回の記事ではラパスの伝統的なパンのように書かれていますが、中南米一帯に似たようなパンが存在しています。メキシコではこの種のパンに具材を挟んでトルタというサンドイッチにしてよく食べられています。

文中に出てくるチャコ戦争というのは、1932年には隣国パラグアイと、両国にとって未確定国境地帯であったGran Chaco地方領有を巡って争ったもので、パラグアイが勝利しました。(編集部)

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次