
サンティアゴ市、2026年7月16日 —サンティアゴ中心部に建つサンフランシスコ教会は、チリで最も多くの大地震を経験した建物として知られる。1647年の大地震をはじめ、約15回ものマグニチュード7を超える揺れに耐えてきた建築技術は、チリの耐震建築の歴史を語る上で欠かせないものだ。
チリの歴史的建造物に指定されている同教会は、植民地時代初期の1586年から1618年にかけて建設された。だが、その名を歴史に刻んだのは完成から約30年が過ぎた1647年5月13日のことだ。記録によると、この日未明にチリを襲った地震で、サンティアゴは約15分にわたって激しく揺れ続けた。町全体が壊滅的な被害を受けたが、ラテン十字形の平面を持つ石造教会は倒壊することはなかった。
数々の大地震に耐え抜いたその驚異的な耐震性は、長らく「奇跡」と考えられてきたが、2010年代にチリ大学の建築家ナタリア・ホルケラ氏が行った調査で、理由が明らかになった。
当初、壁や屋根、建材を調べたものの、同時代の建物との違いは見つからなかった。転機となったのは教会周辺の発掘調査である。厚さ1.7メートルもの石壁を支える基礎は巨大な石積みと思われていたが、地表からわずか10センチ下には丸石が敷き詰められ、その下には砂の層があり、さらに両側を石壁が支えていたのだ。
ホルケラ氏によると、地震の際には巨大な石壁が丸石の上を滑り、その丸石が砂の上を転がることで揺れを吸収する。一方で両側の壁が石の拡散を防ぐため、建物全体が安定を保つという。これは植民地時代の建築では極めて珍しい免震構造で、約5000年前のペルー北部で栄えたカラル文明の技術との共通点が指摘されている。
同氏は、この工法は建設に携わった先住民の職人が考案した可能性が高いとみている。スペイン人がチリに到達してから約30年間は大地震を経験しておらず、その頃建てられた日干しレンガ造りの教会は、3度の火災と1583年の地震で倒壊した。現在まで残る石造のサンフランシスコ教会は、その後に建設されたものだ。(EFE)
(後編へ続く)
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